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百周年を迎える茨木カンツリー倶楽部ですが、他のクラブにはない良いところはどのあたりにあると思われますか?
キャプテン「ご承知のように、当倶楽部は趣の異なる二つのコース、36ホールを有します。東はスコットランドのプロ、ダビッド・フードが設計し1925年に完成しました。その後イングランド出身の設計家、C・H・アリソンが改修した戦略性に富んだクラシックな雰囲気の漂うコースです。一方、西コースは井上誠一が設計し1961年にオープン、さらに2011年にアメリカのリース・ジョーンズが改修しました。こちらはアスリートからアベレージゴルファーまでそれぞれのプレーヤーの技量に応じた攻略ルートを楽しむことができます。東コースでは過去3回、西コースでは過去2回、日本オープンゴルフ選手権が開催されました。2023年、倶楽部設立百周年の年に、倶楽部としては実に6回目、西コースだけでも3回目の日本オープンが開催されます。このように、チャンピオンを争うにふさわしいコースだと言えると思います。
百年前、設立当時のメンバーが大阪から鉄道で通え
るようにこの地を選んだのですが、現在では関西近郊の方だけでなく、新幹線でも飛行機でも、東京や九州からも日帰りでも来ていただける、他にはない立地だと思います。」
――― 倶楽部ライフについてはいかがでしょう?
キャプテン「当倶楽部には理念三則というポリシーがあります。三則では、品格のある正当なゴルフの追求、豊かな倶楽部ライフの実現、歴史と伝統を尊重し倶楽部を維持、発展させるということをうたっています。このため、プレーを楽しむだけではなく、プレー後はバー(倶楽部では「酒場」と言います)で語り合いお付き合いを深めるというスタイルが定着しています。そういう中身の濃さがあります。百年前、スタートした際に土地組合に出資された方々は、倶楽部にその土地を寄付された際に何も代償を求めなかった、そんな歴史が今のフェローシップにつながっているのではないかと思っています。」
――― 最後に、倶楽部の百周年については、どのような感想をお持ちでしょうか?
キャプテン「百年前の黎明期はゴルフをするのはほんのひと握りの人たちでした。その後、日本のゴルフも大きな発展を遂げて今に至るわけですから、倶楽部の先人たちには先見の明があったと思います。その伝統を受け継いで、今後もやっていかなければなりません。ただ、最近は少子化の影響もありゴルフ人口が減り、ゴルフのスタイルも変わってきました。よりカジュアルに、ファミリーで楽しめるスポーツになっていくのではとも思います。また、昨今の環境問題から考えても、自然を大事にするとともに地域社会に密着し公益性を高めることにも力を入れなければなりません。それらのことを見極めて、今後はこういう倶楽部になっていくのだという方向性を考えていきたいと思っています。」